花き業界いまさらですがピンチです~東京市場仲卸49%が赤字って~
先日日本農業新聞に掲載された記事です。
やっぱり。。
肌感覚で感じていた気配が、数字としてよりはっきりと突き付けられたというか。
青果・花きを扱う仲卸の約4割が赤字ということは、それだけ需要が減り消費が少なくなっているということだ。
競争激化っていうよりも、需要が減ったのに業者の数がそれほど減ってないってことだと思う。
1割くらいの赤字だったら大きなイベントや業界での盛り上がりなどによって違いが出ると思うけど、約4割というか、花きは49%だから5割弱の仲卸業者が赤字って、これはもう個人の消費や利用機会が減っているということに他ならない。
以前から流通のグラフなどを見ていると、1980年代後半をピークにどんどん減速していて、2016年ごろはピーク時の半分になっていたからこの記事の内容は予想できたこと。
手は打てないのか?ということに当然なりますが、ここまで大きな消費定価は個々の業界で取り組んでもどうにもならないというのが正直なところだと思います。
1980年代に花ブームが起こり、花の消費がぐんぐん上がっていた時期がありました。
雑誌や新聞にも取り上げられ、テレビ番組でも華やかなフラワーアレンジが飾られていました。
そのままブームで終わることなく暮らしの中に定着していけばよかったのですが、定着したのはフラワーギフト市場でしたね。
ギフト市場は日本人の贈り物好き需要にマッチしたのと、自分では買わないけど贈ってもらったら嬉しいアイテムとして定着しました。
また、ギフトは一般的に自分買いよりも単価が高いので仕事としても成り立ちます。
というわけで、花業界はフラワーギフト需要によりしばらくはそれほど危機感を感じることなくやっていたような。。2000年ごろまでは。
そしてそれからの10年間、2010年までの中で、危機感を感じながらも母の日やクリスマス、年末、お盆など、花の需要は年間通してあるものだからなんとなく続けているうちに、「あれ?10年前と比べて客足が半減してないか?」ということに気づく。
そのころからネット通販が一般的になり始め、スーパーやホームセンターでもちゃんとした切花を扱う店が増えてきたのです。
人は便利な方へ流れますから、たとえば自宅のお供え用のお花をわざわざちょっと離れた花屋に買いに行く手間よりも、買い物ついでに手に入れられる方が当然いい。
それでも特別なギフトは自分の気に入った店でわざわざ行って買っていたものだけど、それだっていまやネットで好きな店を選んで注文できます。
そう、お客さんの動きが全く違ってきているのがこの20年間に起こっている事。
今の花屋さんはほとんどがギフト需要によって売り上げを立てているので目の前の問題は集客です。
が、それは今回の記事とはちょっと別の話なのでまた後日。
で、花き仲卸業者5割弱赤字についてですが、これ、花き業界だけで解決できることではないですね。
花の消費を上げるにはどうすればいいかなんて、もう、十分考えて検討されてきてる。
個人消費が増えればいいんです。一言で済みます。
じゃあ、個人消費を増やすにはどうすれば?
今まで花を1本も買ったことがない人が、月に2回1本買ったらどうでしょう?
それだけでひと月に何千万本も増えますね。
極端なようですがそういうことなんです。
イベントやギフト(ギフトもイベントと言えますが)需要ではなく、もっとベーシックな需要が定着することが必要です。
みんなわかってます。
だから「花のある暮らし」とか「生活に花を」とか「すてきな花あしらい」とか提案しているんです。業界が。
いわゆるトップダウンです。
で、これ、30年以上前からやってますが現在がこの状態って、どうなんでしょうね。結果出てるんでしょうか。
結局花き業界だけで意識アップや提案をしても、花好きだけでなく普通の人々の中に浸透していかないと消費の底上げは無理なんです。
じゃあどうすればボトムアップ出来るのか。
単純にみんなの収入が増え、住宅事情がよくなり、時間にゆとりができれば可能だと私は考えています。
ね、これ、個人や業界だけでやれることではありませんよね。
日本中の人たちがみんなそういう生活になることを考えたら、個人や業界などパーツでできることではありません。
じゃあどうすれば。。
かならず方法はあるはず。
そこを念頭に置いたうえで、自分の仕事で豊かな暮らしができるようにできることを考えて実行する。
そこがわかっててやるのと、理解してなくて目先だけで動くのとでは全く違った結果になっていくから大事なことだと思うのです~^^
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