多摩コミュニティビジネスシンポジウムに行ってきました~横石知二さんの講演~
先日東京ひばりが丘の自由学園で開催された、多摩コミュニティビジネスシンポジウムに行ってきました。
目的は葉っぱビジネスの株式会社いろどり社長、横石知二さんの講演。
30分間の短いスピーチでしたがとても現実的な内容でうなづくことしきりでした。
テーマは「プロデュース力を学ぶことからはじまった」。
横石さんが始めた徳島県上勝町の葉っぱビジネス、実は日本で一番長く続いている取り組みだとのこと、、そうなんだ、、知らなかった^^;
現在、葉っぱをはじめとしたいろどりビジネスにかかわっているおばあちゃんたちの中には、年収が1700万円~2000万円という人もいるから驚きだ。
なぜ平均年齢80歳を超えるおばあちゃんたちが、小さな町で生産する葉っぱなど料理のつまものでそこまで量産できるのか、タイミングよく市場に出荷することができるのか、その辺の詳しい話は以前植物仲間インタビュー企画で横石さんを紹介したときに、著書を紹介しているので興味のある方はそちらを読んでみてください。
「植物仲間インタビュー企画*株式会社いろどり~横石知二さん」
今回のスピーチでは、この10年で大きく変わってきたいろどりビジネスについて、ある意味横石さんの悩みも含めてのお話でした。
上勝町のいろどりビジネスは今や地域ビジネス活性化の先駆者として、世界中から研修に訪れたり数多くのインターンを受け入れて惜しみなくノウハウを提供しています。
ところが、そんなに惜しみなくノウハウを提供しているにもかかわらず、地域に根付いたビジネスを育てている人は非常に少ない。
その理由がなるほど~という感じ。
つまり、話題性のある地域活性化の取り組みに参加することによって、目新しい話題としてメディアが取り上げたりすることも多く、「自分はできた」と錯覚を起こして続けていくことができないケースが非常に多いのだそうです。
なんだかわかるなぁ。
イノベーションを起こす人って継続力ない場合が多いですから、提案はできるけど試行錯誤しながら現実的に実践していくという地味なことになると辞めちゃうんでしょうね。
よく聞く話だな。
「上勝町のいろどりビジネスは社会を変えることを目的として始めたことではなく、ビジネスがうまくいくことで社会が良くなっていった」と横石さん。
今はその逆で、社会を変えるためにビジネスをしたいと考える人が増えてきているが、それはいいんだけど、なかなか地域に根付いたビジネスが育つのはむつかしいらしい。
今回のシンポジウムの参加者は都市型農業に取り組んでいる若い世代の方たちもたくさん来ていました。
都市型農業は若い人が手がけていることが多く、話題にもなりやすいのでファッション的な感じになりがちだけどどうなんだろう。
私の個人的な意見を言わせてもらえば、現状はごく限られた人しか利用できないし、立地の不便な所で販売していると、わざわざ買いに行くという時間的余裕がなければ手に入れることができないし、近くのスーパーで買ってもそれほど変わらなければコンセプトより利便性をとるなぁ。
素晴らしいコンセプトを提示し、なるほどと共感しても、もっと消費者に近づく方法をとらないと「農業やってます」的な自己満足ビジネスに終わってしまうのではないか。
いや、もちろんそうではない取り組みだってあるんでしょうけど、いずれにせよまだまだ知名度も流通量も少なすぎる。
だから話題になるんでしょうけど、ん?これ、花屋さんにも通じるところがありはしないか?
いくら素敵なデザインや珍しい花や素敵なディスプレイだったとしても、消費者に近づくことをしなければ「おしゃれな花屋さん」と言われはするけど買いに来てはくれないというケース。
農業も商売も売るものがあってそれを買う人がいるから成り立ってますからね~。
あ、話がそれてしまった・・
最後に紹介されたこのおばあちゃん、葉っぱで年収500万円だそうです。
おじいちゃんは以前脳梗塞で半身不随。
もう動けないとお医者さんにもさじを投げられていたのに、おばあちゃんが葉っぱで生き生きと働いているのを少しずつ手伝っていたら治ってしまってもう11年元気なんだって。
ビジネスによって元気になって、元気になったら医療費や介護費が少なくてすみ、明るい気持ちで楽しく暮らせるって、これがほんとの福祉ってやつじゃないか。
「元気で長生きするもんに福祉としてお金の保障をくれたらええのにな」とおばあちゃんの言葉には激しく同意。
今は人生150年と言われるようになった時代(100歳はもうすっかり超えたようです)。
いつまでも元気で働けることは、自分はもちろん家族や周りの人たち、そして日本のためにもいいってことだ。
今回の横石さんのスピーチ、30分と短かったが非常に濃い内容でした。
まとめてみると
*イノベーションと継続は両方大事
*リーダーからプロデューサーへ
*情報はシステム構築で共有する
*どんな人でも働ける場をつくる
*いつまでも元気に働き続けることが社会を助けることになる
生涯現役をめざす私にはとってもためになるお話でございました~^^
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