2017/02/05
安定した売り上げをめざして~リピーターを育てるアプローチとは~
花屋にとって安定した売り上げはキモ
そもそもリピーターって何?
リピーターというとなんとなく隔たっている感じがしますが、要するにおなじみさんですね。
何かあると必ず店に来て買ってくれるお客さま。
たとえばご両親の結婚記念日だったり、友達の誕生日だったり、母の日だったり、退職祝いだったり、花が必要なときに必ずオーダーしてくれる方々です。
1年間に何度も同じ店で花を買ってくれる方がいるというのはとても心強い。
新規で集客するとなると何らかの広告を出したりイベントを仕掛けたりと費用をかけなくてはなりません。
集客した人がそのとき1回だけの購入で終わるのか、またその後も数回購入してくれるのかで計算できる売り上げは、時間がたつにつれて大きな差になっていきます。
しかも同じ人が何度も購入してくれる場合は新規集客よりもはるかに費用が少なくてすむ。
お店にとってリピーターさんが増えれば増えるほど安定した売り上げを見込むことができるという、とってもとっても大切でありがたいお客さま、それがリピーターなのです。
リピーター育成へのステップ
初めて買い物をしたお客さまがどうやってその店のリピーターになるのでしょうか。
いちばん大きな理由は「お店を気に入ったから」ですよね。
ということは、気に入っていただいた理由を考えればリピーターになってもらえる確率を高める施策が出来上がるということ。
ここをしっかり考えていきましょう。
リピーターになっていくカンタンなステップとしてはこんな感じです。
新規集客 → 購入者へのアプローチ → リピーター
真ん中の「購入者へのアプローチ」がうまくいくとリピーターになってくれる割合が増えていくので新規集客にかける費用や時間を少なくしていくことができますからとても重要な部分です。
では、新規客がお店を気に入った理由を考えてみましょう。
たとえば
1・値ごろ感が合っている
2・センスが気に入った
3・買いやすい
4・接客がよい
5・ほしかったものがあった
6・アフターケアが充実している
7・割引がある
8・必要なときに案内が来た
などなど、たくさんの理由をあげることができます。
1と2はお店の特徴ですのであえて変える必要はありません。
3~8については店側からお客さまへアプローチできる部分ですので、もし改善の余地が有るなら取り組むべきところです。
リピーター育成への具体的アプローチ
上記の3~8について具体的にアプローチ法を書いてみます。
買いやすい
店頭の花がいつも手に取れるようになっていると店へのハードルは低くなります。
また、目を引く場所にPOPがあると今の自分の需要を考えて相談しやすくなります。
単価の低い花を何度か買っているうちに、ギフトとしてのオーダーにつながっていくことが多いです。
接客がよい
どの店でも店のスタッフが気持ちのいい応対をすると気分がよくなります。
当たり前のことですがなかなかできない部分だったりもしますので、ミーティングなどで積極的にスタッフとコミュニケーションを図って店の取り組みを共有していきましょう。
ただ愛想がいいだけの接客よりも、花の知識やお客さまのニーズに臨機応変に対応できるかなど専門職としての意識も大切ですね。
ほしかったものがあった
お客さまの求めるものは予めわかっていません。
そして、花という商品は規格品というよりもセミオーダー品でもありますので、サンプルをいくつか用意しておくことは大切です。
店頭に値ごろ感のわかるアレンジや花束のサンプルまたは商品を出しておくと目安にすることができるし、「これよりもう少し明るめに」など比較しながら商品を決めていくことも。
花屋の場合、たくさん商品を用意しておくのではなく「ほしいものがあった」と最終的に思っていただけるような取り組みが必要です。
アフターケアが充実している
花屋にとって買ってくれたお客様へのアフターケアってあまりピンときませんが、たとえば花を長く楽しむ方法を書いたカードや切花延命財の子袋をわたすとか、何か問題が生じたらすぐに対応できるような連絡先を知らせておくとか、いろいろな対応策が考えられます。
特にギフトの場合は配送することが多いので配送事故への対応はとても重要です。
配送業者と連携を組めるように日ごろからいい関係を築いておくことも必要ですね。
割引がある
たとえば購入時にクーポンを渡したり、メンバーズカードをつくってスタンプを押したり、何度も買っていただく方ほど割引のお得感が得られるようにするのも魅力のひとつです。
値引きしなくても気に入ってくれているから大丈夫と思いたいですが、お客さまからしてみれば気に入っていてしかも値引きしてくれたらとっても嬉しいし、悩まずにまた買いたくなるのでは。
ただ、むやみに割引をするのではなく計画的にルールを決めて取り組まないと利益が薄くなってしまうので要注意です。
必要なときに案内が来た
DMやメルマガは必要のないときにはさっさと捨ててしまいがちですが、ちょうどタイミングが合っているときだととてもありがたいものです。
このタイミング、どうすればちょうどいいときに送ることができるのでしょうか。
それは、顧客管理につきます。
お店のタイプによりますが、配送が多い店ならば配送伝票がそのまま顧客管理として使えますし、店頭販売がメインでしたらDMを送らせていただけるよう住所を書いてもらうという働きかけも必要です。
また、フェイスブックやツイッターなどSNSでつながるということもできますが、自分でやりやすい方法でいいと思います。
DMがメインの場合は毎回全員に送る必要はなく、前年、前々年くらいまでのデータでひと月ごと区切って出していくと大体そのお客さまの需要にあった時期に届きます。
忘れてしまっていたり、今年はいいかと思っていたりしていても、案内がちょうどいい時期に来ると「贈ってみようかな」と考える方も。
ほかにもいろいろなアプローチの仕方があると思いますが、ポイントは続けること。
すべてのアプローチをする必要はありません。しかし、できそうだなと思うものがあったら最低でも1年間は続けてみてください。
おなじみさんになっていただくためには現実的なアプローチとともに時間をかけることも重要な要素なのです。
お店からのアプローチという種が芽生えて
大きな木に育っていくというイメージかにゃ~
まとめ
・店頭の花はすぐ手に取れるようになっていますか?
・目を引く場所にPOPを置いていますか?
・スタッフの接客は満足いくものですか?
・アレンジのサンプルは置いていますか?
・アフターケアの準備はできていますか?
・リピーターさん向けの特典は用意していますか?
・いつでもご案内ができるよう顧客リストはありますか?