2017/02/20
売れる花屋になるために~起業に必要な7つの準備とは~
花の仕事で起業するために
花屋を開業するために知っておくべきことってなんでしょう。
何も知らないで準備もせずに開店してしまうとよほどラッキーなことでもない限り、数年もつかもたないか、、になってしまう恐れが。
とはいえ、自分の店をもちたい!というのは起業したい方の永遠のテーマでもあります。
花の知識、経験、資金、販路、仕入先、などなど大事なことはたくさんありますが、中でも準備に必要な7つのポイントをあげてみました。
1.資金
先立つものは金、とはよく言いますが確かにそのとおりです。
資金がなければ店舗を借りることもできませんし仕入れをすることもできません。
花屋はほかの業種に比べて設備資金が少なくてすむとはいえ、必要最低限の資材や什器はそろえなくてはなりませんし何はさておき商品である花の仕入れは一度すればいいものではなく、週に2~3度は必要です。
また、人を雇うとその分の人件費もかかります。
具体的に何にお金がかかるかというと
・店舗(賃貸の場合)
・人件費(アルバイトを雇った場合)
・資材(ラッピングペーパー、かご、など)
・什器(作業台、展示台、キーパーなど)
・内装(こればこるほどかかる)
・商品(生花、鉢物など)
・備品(花器、ハサミ、レジ、オケなど)
・消耗品(文房具、伝票類、カード類など)
などなど、大きなものからこまごましたものまでありとあらゆるものにお金がかかります。
中でもいちばん大きいのが店舗の賃貸料。
立地条件にも寄りますが普通集客力が多い場所ほど契約料も高いですし、毎月の家賃や更新料もかかりますのでしっかりと考えなくてはなりません。
2.経験
結論から言って、花屋を始めるのに花屋で働く経験を積まねばならないかというと、そうとも限りません。
花屋での労働経験がなくても店舗を持って市場で花を仕入れることができて花を売ることができれば誰でも花屋をはじめることができます。
かといって、何も知らずにできるかというと決してそうではなく花の知識や扱い方を知らなければそもそも商品として不安要素いっぱいですので販売につなげることが無理。
花屋で経験を積むことはプラス面、マイナス面のどちらもあるといえます。
プラス面
・花の扱い方を習得できる
・実際にいろんな花を触ることができる
・花の仕入れから販売までの流れがわかる
・現実を知ることができる
・接客の経験を積むことができる
マイナス面
・働いている店のやり方を刷り込まれる
・もっといい方法があっても経験したことから抜け出せない
・オリジナリティーを出しづらくなる
・自分の店と比較してしまう
・はじめから売れると錯覚してしまう
などなど、これはかなりとらえかたに個人差あるとおもいます。
あくまでも自分のオリジナリティーを前面に出した店にしたい場合は、経験を積むとしても個性の強い店を選ばずにスタンダードな店で修行したほうが影響されなくてすむかもしれません。
いずれにしろ花屋で経験を積むつまないにかかわらず、花の扱い方を知っておくのは当然のことですが。
資格が必要な職業ではありませんが、そういう意味では専門学校や教室などで資格を取ることは技術や知識の上でプラスになるともいえます。
ただ、どんなに学んで資格をとっても使うことができなければないのと同じですので資格を取ることだけが目標とならないよう注意が必要です。
3.店舗
自宅で花屋を始める以外は店舗を借りる必要があります。
不動産屋で物件を探して借りる方法と紹介で借りる方法とがありますが、不動産物件として借りるほうが一般的です。
流れとしては、まず店を開きたい場所を決めます。
その場所をどんどん狭めていって特定のエリアを決定します。
そのエリアの不動産屋で物件を探します。
決めるポイントはもちろん家賃の低さですが、立地条件があまりにも悪い場所を借りるなら店舗販売よりもネット通販にしたほうがいいです(ネット通販なら店舗を借りなくてもできます)。
花屋の場合、広さも考えたほうがいいです。
やたら広い物件を借りてしまうと空間が多すぎて商品をたくさん置かなければスカスカで暇そうな店に見えてしまいます。
また、空間を花でいっぱいにしようと思うと毎回の仕入れも多くなりますし、作業にも時間をかなりとられることに。
個人で花屋を始める場合、はじめは無理をせずちょっと狭いかなと思うくらいの店舗のほうがランニングコストがかなり安くて済みますし無理な仕入れをすることもありませんし、かえって自分のカラーを出しやすい。
広い店にしたいなら、オープン当初からではなく業績を上げていったあかつきの目標として掲げるといいかもしれません。
4.ターゲット
ターゲットというとちょっとピンポイント過ぎるかもしれませんが、要するに自分の店で花を買ってもらいたいなと考える客層ですね。
20代の若い女の子を中心に買ってもらいたい場合はその世代に人気のある色や品種やデザインの花を仕入れて商品づくりをすることが大切です。
店のインテリアもそれに合わせたイメージで。
会社需要で展開したい場合は贈答品としての商品をアピールする必要がありますし、店舗もすぐ配達ができるようオフィス街に構える必要があります。
自宅で楽しんでもらう花をメインにする場合は人通りが多い商店街や駅の近くやビルの中で、あらかじめ買いやすい束になっているほうがたくさん販売することができます。
これはほんの限られたケースですが、一番大切なのは自分の店は誰にどんな目的で買っていただきたいのかということがはっきりしていることです。
ここがしっかりしていると、店の場所も商品のスタイルも店舗ディスプレイもするするっと決まってとてもスタートしやすくなります。
「売れる花屋になるために~ターゲットってどうやって決めるの?~」
5.ブランディング
ブランディングって何?って感じですが、要するにお店の特徴をデフォルメすることで価格競争に巻き込まれることなく商品を販売していくようにするという起業の要となる部分です。
好きな花を仕入れて並べて素敵にディスプレイして販売しても、どこにでもある花屋のひとつ。。。と思われてしまったらなかなかリピート客をつかむことがムツカシイ。
リピート客を増やしお店のファンになってもらうことが花屋を続けていくために最も重要だといっても過言ではないのです。
なぜなら、花はどこででも買うことができますし、価格もそれほど変わらないし、どこで買っても花自体は美しいものだからです。
そんな中、あなたの店にだけ必ず来て買ってくれるお客さまがたくさんいたらいかがでしょうか。
めちゃくちゃうれしいですよね。
たくさんの花屋さんの中からわざわざ自分の店を選んでくれるって。
ただ、そうなるためには「絶対にこの店じゃなきゃだめなんだ!」と思ってくださる何かがなければなりません。
その何かを意図して作っていくことがブランディングというもの。
準備段階で確立できるかどうかは別としてもできるだけ早いタイミングで「うちの店は○○です」とひとことでいえるような特徴を持ちたいものですね。
6.仕入れ
肝心の花の仕入先、決まってますか?
普通花の仕入れは花市場で競りで買いますが、少量そろえたければ場内にある中卸を利用することも。
市場へ行って仕入れるときは両方使うことが多いです。
たくさん必要なものは競りで買って少ない本数で種類がほしいものは仲卸で買うというふうに。
花市場は地域の中央卸市場内にあったり単独で花卉市場として営業していたりするので自分に合った場所をえらびましょう。
花は生鮮品なので週2,3回は仕入れるとしたらかなり頻繁に通わなくてはなりませんし、競りで買うとなると朝早くに行かなければなりませんからあまりに遠い場所だとだんだん大変になってくる可能性も。
理想は車で片道30分以内ですね。
それくらいだと続けやすいし店の負担にもなりづらいし、何かあったら対応しやすいので何かと便利です。
市場決めに距離よりも大切なものが品揃えです。
いくら近くに市場があってもあまり花がそろわない市場だと商品力がつきません。
かといってたとえば太田市場のように大規模な市場になるとあまりにも種類や品目が多くて慣れるまで何を仕入れていいのかわからないということも。
たくさんの種類や数がそろっていれば売れるというものではないしロスのことを考えると必要なものを必要なだけ仕入れるのが上手な仕入れ方ともいえますね。
7.勉強
起業の準備としてはやはり勉強は大切です。
何の勉強かというと花のことはもちろんですが、売り方、要するにマーケティングを学ぶことはとっても役に立つはずです。
なぜなら、どんなにセンスがよくてどんなに新鮮で上質な花を売っていても、そもそもお客さまに来ていただかないことにはまたは選んでいただかないことには現金化ができません。
現金化ができないということは=売れないということ。
売れなければ家賃や人件費を払うこともできなくなり新しく花を仕入れることもできなくなり、お金の調達ができなくなれば当然お店をやめざるを得ません。
開店する前から縁起でもないと思うかもしれませんが、起業してお店を営業するということは現実なので頭で夢を描いたことが実現するわけではありませんね。
なので、売れなければ結局どんな素敵なアレンジを提供できたとしてもそれは誰も知らないなかったものになってしまうのです。
もし、売り方を学んでお客さまをしっかりとつかんでいくことができたならあなたの作ったアレンジは売り上げになるだけでなく「素敵!」「気持ちが和む」「癒される」といった感情とともにお金以外の価値も提供することができます。
お店を開くということは誰だか知らないけれど買ってくれた方々に商品プラスあなたのメッセージが伝わるということです。
準備ポイントの一番最後になりましたが「売り方を学ばずして商売は成り立たない」のが現実です。
マーケティングを学ぶチャンスはたくさんあります。
ぜひ、自分に合った規模、内容、などの売り方を学んで実行してみてください^^
まとめ
*起業するにも準備が必要
*いちばん時間がかかりそうなものから準備をしよう
*やりたい気持ちが一番大事
*とはいえ気持ちだけでは続けられない
*自分のケースに照らして考えよう
「行き当たりばったりでも始めることはできるけど、それではスタートしてからが大変だワン」
何かわかりづらいこととかありましたら、お気軽に問い合わせまたはコメントしてくださいね。