2017/07/10
花の仕事は半年商売~伸びしろはどこにある?~
顧客リストの活用で個人需要を高めよう
花の仕事、特に生花のは売り上げの上下が激しいのが特徴です。はっきり言って「半年商売」と思ってます。
その、マイナスの半年を伸びしろに変え、イベントだけの需要に頼らず個人需要を掘り起こすための宝物が「顧客リスト」であり、その使い方なのです。
店舗の特徴によって違いはありますが具体的にいうと、6・7・8月の夏場は極端に売り上げが下がる時期、3・5・12月は大きなイベントがあり、季節的にもパーソナル需要も増える時期。
そして、1・2・4・9・10・11月は極端に大きくはないけど需要のある時期、という感じ。
年間の売り上げを損益分岐点でラインを引いてみると見事に上が6ヶ月下が6ヶ月。
つくづく花の仕事は半年商売なんだな~と思ってました。
閑散期の底上げって可能?
というわけで、常に思ってきたことは暇な時期にもっと売れるようにするにはどうすれば、、ということ。
繁忙期はイベントに合わせてキャパのぎりぎりまで忙しくなってしまうので、そこに伸びしろをもとめるよりも閑散期の低い売り上げをすこしでも上向きにできた方が、ずっと合理的なんじゃないかと考えていたので。
需要が極端に下がる夏場は、8月にお盆があるとはいえそれくらいしか大きなイベントはないし、最近ではお盆でさえ生花ではなくプリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーを飾る方もいらっしゃいます。
35度以上の暑さが続くとなれば、確かによほどこだわりがなければ生花を選ぶことは難しいのかもしれません。
そもそも夏は需要が減る。
他の季節ならおよばれしたときミニブーケを持って行こうと思うかもしれませんが、夏だったらやっぱりアイスかなって思う方が理解できます。
たとえば以前パルテールでは、夏は生花よりも観葉植物を中心に販売するとか、グリーンをつかったインテリア商品を企画するとか、商品自体をシフトしたり。サマーイベントとしてDMを送ったりしていました。
また、8月の何週間かは生花を販売せず店舗をギャラリーにしてガラスの器のイベントを企画したり。
いろいろ夏の売り上げを伸ばしたくてやってみましたが、売れたというほどのものではありませんでした。
そこで思ったのは「夏は頑張らなくてもいいかも」。
伸びしろは山でもなく谷でもない時期にある
条件的に無理なことの多い閑散期にあえて頑張る必要はないのですが、かといって何もしないでいるともったいない。
6ヶ月もある良くも悪くもないそこそこの需要がある月なら、手がけようによっては伸びしろは見込めます。
なぜなら気温や季節のマイナス要因が少ないのだから、考えられることは大きなイベントがない=大きな需要がないということだけ。イベントに頼らなくても売り上げを伸ばすことができたら、それは店の底力がつくことにもなり後々に反映されるはずです。
イベントに頼らないで売り上げを伸ばすということは、個人需要を掘り起こすということです。
個人需要とは、ギフトなら誕生日や記念日、開店祝いや御見舞、御供など、その他にもご自宅で飾るための需要もそうですね。時期にかかわらず必ず売れるはずのもの。
たとえば年間2回注文してくれる方が4回注文してくれたらどうでしょう。
母の日と友達の誕生日の2回だったのが、クリスマスと会社の方の退職祝いにも使ってくれたら4回。
けして不可能なことではなさそうです。これを伸ばすことができるといいですね~~。
顧客リストは宝の山
では、どうすれば個人需要を伸ばすことができるんでしょう。
それはずばり!「顧客リストの活用」につきます。
顧客リスト、とっていますか?
ご来店時に連絡先を頂いてもいいし、配送伝票からリストを作ってもいいし、友人知人など買ってくれそうな方々のリストでもいいし、とにかく店側から案内を送ることができるリストが必要です。
ネットショップをしている場合はメールアドレスがリストになります。
個人情報がいろいろ問題になりますが、ちゃんとリストの活用について説明をすれば問題はありません。
また、リストの利用も店舗からお客さんへのご案内以外には使用しないということを理解して頂いていれば大丈夫です。
メールアドレスの場合はメールマガジンで。ご住所の場合はDMで。
いたって簡単です。
要はやるかやらないか。
確かに手間はかかりますが、ほとんど全員が一度店で買ってくれたことのある方なので店から案内が届いても不自然ではありません。それどころか、回数を重ねれば直接会って接客しなくてもお店の情報がすり込まれているので思い出してもらいやすくなります。
広告だって一度だけではなかなか集客はできません。何度も出すことによって認知が高まり「そういえば」と使ってもらうきっかけになる。
もし顧客リストを集めいていないなら、すぐに今から初めて見てください。
ちりも積もれば山となります。
コツコツ集めていれば、1年たったらかなりな数になっているはずです。
反対に、多いからいいという物でもありません。
多くなったら条件での振り分け作業なども必要なので、それはそれで大変だったり。
とにかく需要がそこそこあるけど今ひとつ売り上げが伸びない時期を延ばすために、ちょっとやってみてください。
何度か出すうちになれてきてそんなに面倒に思わなくなってきますよ^^
*夏は頑張らなくてもいいかな
*顧客リストで底力をつける
何かわかりづらいこととかありましたら、お気軽に問い合わせまたはコメントしてくださいね。
くさくさした花卉業界の現状を打破するための「売れる花屋研究会」こと
「フラワービジネス研究会」 相嶋久美子