植物仲間インタビュー企画~フラワーショップカレラ君島啓一さん~
「植物仲間インタビュー企画」は、植物をキーワードにさまざまな活動をされている方々に、20の質問を通してご自身の経験をお話いただくという内容です。
詳しくはこちら→「about植物仲間インタビュー企画」
今回インタビューさせて頂いた方は、水戸で数店舗花屋を展開している「フラワーショップ カトレア」の君島啓一さんです。
二代目ならではの花屋戦略
水戸駅から車で10分ほど走ったところに「フラワーショップ カトレア 水戸見川店」があります。
水戸駅に迎えに来て頂いて早速お店へ。
君島さんは、ここ水戸見川店のほか楽天市場のネットショップも運営。
ネットショップの名前は「フラワーショップ カレラ」です。
花屋経営者は2代目、3代目という方が少なくありませんが君島さんも2代目経営者。
地元の基盤を大切にして組織活動もしっかり取り組み、花キューピットでは指導員として加盟店舗にアドバイスをしたり勉強会を開いたり。
自身がオーナー経営者になってスタートするのとはまた違った展開や意識や努力などを伺うことができました。
継ぐとは考えていなかった花屋家業
①花の仕事を始めたきっかけは?
卒業後東京の企業に就職し、花とは関係のない仕事をしていたのですが24歳の時、社長である母が体調を崩し戻って来てほしいといわれ継ぐことになりました。
②前職は何をなさっていましたか?
百貨店などへの納品代行会社に勤務していました。
③店舗(会社)の名前の由来は?
社長がカトレアが好きなので「フラワーショップ カトレア」。自分で楽天市場店を立ち上げたとき、少し読みやすくしようと思い、楽天市場店は「フラワーショップ カレラ」です。
④開業資金はいくらぐらいでしたか?
自分が今任されている水戸見川店は200万くらい。
楽天ショップは50万くらいです。
⑤開業資金はどうやって調達しましたか?
銀行で調達しています。
⑥店舗(会社)の設立年は?
本店は1989年。
水戸見川店は2002年。
茨城町店は2007年。
楽天ショップは2009年。
⑦さしつかえなければ、何歳で開業したか教えてください
24歳です。
⑧スタッフの数は?
全店舗で8名前後です。
⑨お店(会社)のウリ、特徴は?
本店は場所的に繁華街の中なので、アレンジや花束のの華やかさや大きさを意識しています。
水戸見川店は、自分が2年前から任されたことで、全国大会に出場している店長がいる店という付加価値をつけています。
茨城町店は徹底的な地元密着&サービスが徹底しています。
楽天ショップは、納品スピードの早さや品質の良さ、送料無料地域が多いことが特徴です。
⑩今まででいちばん心に残っていることは?
楽天ショップでお届け先のお客様が非常に気に入ってくれて、その方が別の方へのギフトとしてオーダーしてくれたことや、クレームがあっても丁寧な対応を心がけ、結果的にそのお客様がリピーターになってくれたことなどです。
また、いろいろなコンテストに参加して今まで数々の賞を頂いています。
茨城県の若手花屋15人でデモンストレーションを行い、若手のまとまりができ勉強会などの交流が始まったことなども、今後にとっていい動きになっていると思っています。
どんなご要望にも応えられる花屋に
⑪挫折はありましたか?(あればどんなこと?)
24歳で戻ってすぐ、ブライダルの打ち合わせをやったときのことです。
それまで花屋の経験もなく、何もわからず困り果ててしまいました。
ブライダルの花のことも様式のことも何もわからず、お客様に不安を与えてしまったことがとても悔やまれました。
⑫どう乗り越えましたか?
このままではいけないと思い、花の知識を身につけようとしっかりと勉強をし、経験を積み重ね、今ではお客様のどんなご要望にもすべてできるようになっています。
⑬花卉業界についてご意見をお聞かせください
花屋という店舗販売は実際のところ衰退の一途のような気がします。
しかし、伸びている店も現実にはあるし、同じような物販をしている異業種から学ぶことも沢山あります。
忙しいから、人手がないから、などという花屋の価値観でできることをやる前にあきらめてしまわずに、DMやポイントカードなどリピーターにつながる施策をもっとやってみたらいいと、自店を含めてそう思います。
⑭ご自身の花の仕事について、今後の展開をお聞かせください。
いろいろなコンテストに出場したり入賞したりしてデザイン力に磨きをかけているので、自分が手がけるデザイン重視のオーダーは、制作料金を別途いただけるようにしていきたいです。
美容室のように指名料、デザイン料をいただけるようにできれば付加価値も高まるので。
夢である全国大会優勝に向けてもがんばっていきたいです。
⑮趣味や夢中になっていることはありますか?
ボルダリングです。
ジムへ花を届けたのがきっかけでそこでボルタリングに出会い、友達と一緒に続けています
⑯座右の銘、または好きな言葉を教えてください。
「夢は抱き続ければ力を帯びてくる。思いや言葉は実現性を帯びてくる」
室谷義秀さんという、パイロットの言葉です。
思い続けることによって身体も動き、行動にもつながり、それが夢を実現させるのかと。
⑰ご自身が実践している健康管理を教えてください。
ボルダリングで週3回くらい身体を動かすことです。
お客様目線を大事にしたい
*子供の目線に合うようにアンパンマンのバルーンが。
季節感のあるポップ看板には今のオススメ、紫陽花の説明が。
⑱ひと月で自分の時間はどのくらい確保できますか?自分のことだけに向き合える時間という意味ですが。
4日くらいです。
⑲ご自身の経験から花の仕事をしている方へアドバイスをいただけますか?
店頭では大きな声でわかりやすく話すように意識した方がいいと思います。
店頭でのお客様への挨拶や声がけが距離を縮める事になるし、親しみやすく感じてもらえるので店に立ち寄る方が増えてきます。
花は色の組み合わせがとても重要なので、色の勉強は絶対にした方がいいと思いますよ。
⑳今後どのくらい利益または売り上げを伸ばしていきたいですか?
本店は現状維持。
水戸見川店は売り上げ20%アップ。
茨木町店は売り上げ5%アップ
楽天ショップは売り上げ1000万アップ
インタビューを終えて
君島さんとは楽天市場に出店してからの花屋友達。
楽天のカンファレンスなどでお会いするほか、国分寺のアトリエに来てくれてパソコン操作についてアドバイスしてくれたり、最近では君島さんの作品出品展示を見に行ったりはしていますが、改めていろんなお話を伺ったのは今回が初めてかも。
花屋を継ぐつもりはなかったとはいえ、今では年に数回大きなコンテストに作品を出品し受賞するなど実力派。
とはいえ取っつきにくい感じではなく、店先にいるとお客様が気さくに話しかけてきたり親しく会話をしたりと地元にしっかり根付いている感じが伝わってきます。
二代目というとふにゃっとした坊ちゃんタイプをついつい想像してしまいますが、君島さんの場合、見かけは優男系だけどコンテストに挑戦したり売り上げ向上に意欲的だったりと、芯は結構ガッツリしっかりタイプなのかもしれません。
今回伺ったお話の中で「デザイン料をいただけるようになりたい」ということ、とても共感しました。
花の仕事はまず花の美しさが前提としてあるため、デザイン料を別途請求している店はまれです。
しかし、花の美しさに加えてまたそれをもっと際立たせて価値を上げることができるのかは、手がける者の技術と感性です。
そしてそれは、同じ花を使っても人が違えば全く別の仕上がりになるくらい重要な部分なのです。
花屋がオーダーで作成をするときに付加価値料としてデザイン料がいただけるようになったら、花屋の立ち位置や意識はもっと違った展開が期待できるような気がします。
忙しい中時間をとって頂いてほんとに有難うございました^^
今度また国分寺へ遊びに来てくださいね~~~♪
店舗情報
「フラワーショップ カトレア 水戸見川店」
〒310-0912
茨城県水戸市見川2-3066-1
フードスクエアカスミ水戸見川店内
029-254-4187
営業時間 10時~20時
年中無休
「フラワーショップ カレラ」楽天市場店
http://www.rakuten.co.jp/calera1187/
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花から始まる豊かな生活を目指します