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自称スパイが通う店~パルテール*タペストリー~

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ちゃんと働いたこともないままお店をいきなり始めたので
自分の中の判断基準というものがしっかりできてなかったんだと思います。
まだ人間ですらないのにお店始めちゃった、、みたいな。

開店して3年間くらい、今思うとユニークな人がお店に来てました。
詐欺師、占い師、自称スパイ、自称脚本家、自称教祖、
自称芸術家、とかとか。

共通するのは、お店に来て花を買わないこと。
そう、お客さまではないんです。
お店には入ってくるのですが、いろいろ話をして(長時間)
そして帰っていきます。

話をするのは別にいやなことではなくて、普通なら会話が弾みます。
普通の人とならね。
でも、自称スパイという人と会話ってできないです。
聞いてるだけ。
だって、どこにも会話の接点が見つからないので。

自称教祖、自称芸術家、占い師、、みんなそう。
会話が絡むことがないのでひたすら聞いてるだけ。

あ、でも詐欺師はちょっと違った。
目的が違うので話しが上手というか、絡む部分を持ってましたね~。
しかもほかの人たちと違って長時間はいない。
短時間で仕事を終えたいんでしょう。

なんか怪しい。。と思っても断るということもできなかった時期。
店としても人間としてもぐにゃぐにゃしてたんだと思います。
今だったらなんか怪しいじゃなくて、すっごく怪しいって
振り分けができるんですが。

引き寄せの法則ってよく耳にしますが、もしそういう法則が
ホントに機能しているとしたら、そのときの私はいったいなんだったんだろ。
なんだか微妙。

店が軌道に乗り出して、忙しくなってきたらそんな人たちは
近寄らなくなりましたが。
まだ未熟ですきだらけの時期だったんですね。

だんだん店にとって大事なことや続けるために必要なことを
仕事として自覚できるようになっていったころからは
ぱったりと来なくなりました。
きっと、お店ですって雰囲気がやっと漂ってきたのかもしれません。

それから20年以上。
たま~にあのころの、誰に対してもわけもわからず
ウエルカム状態だった無防備というかあほというかボーダレスな時代が
妙に懐かしく思い出されるのでした~^^

 

 

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