メルヘン地蔵祭り~今はなき恐ろしくも懐かしいおまつり~
パルテールがオープンしたのが1989年。
同じ年に、国分寺駅が改装されて丸井がオープンしました。
それまでの国分寺は小さな駅で、知る人ぞ知る
小さな個性的な店がたくさんあって、
まだまだ昭和の趣が残った街でした。
私が店を借りたビルも、そんな商店街の一角。
そして新築の小さなそのビルの向かい側にあったのが
小さなお地蔵さま。
その場所を決めたとき、お地蔵さまが見守ってくれそうね、
と言ってくれた人もありました。
そしてオープン。
直後といってもいいくらいのタイミングで
その悪夢は始まったのでした。
なんだか外が騒がしい。
通りを見ると、赤・青・白のトリコロールカラーの
ちょうちんがびっしり。
は?
ちょっとめまいを感じてくらっとしてると
お地蔵さまの横で商店街のおじさんたちがなんか
怪しい動きをしている。
どうやら、丸井ができたことでにわかに危機感を覚えた
商店会の店主たちが知恵を絞った抵抗手段を。
それは、、
「メルヘン地蔵祭り」
ちょっと前まで静かに佇んでいたお地蔵さまのよこには
「メルヘン地蔵祭りby東栄会」と書かれた派手なのぼり。
その前には「地蔵まんじゅう」。
恐ろしかったのは、回を重ねるごとに
「地蔵ステッカー」
「地蔵キーホルダー」
「地蔵エプロン」
などなどグッズが増えていったこと。
悪夢か。。。
本当にめまいがした。
これ、ずっと続くんだろうか。。
わたし、おしゃれな花屋を目指してるんだけど。。
しかし、開店したばかりの新参者の店が
物申せる立場でないし、抗議なんて怖くて出来るわけないし。
これがずっと続くのかと思うとほんとに落ち込んだ。
毎月1回のペースでやってたから。
お祭りって基本、春と秋でしょ。
だから楽しみにもするし、ワクワクしたりもする。
月1回ってすごい頻繁です。
終わったかと思ったら、もうトリコロールのちょうちんが
ぶら下がってるって感じ。
でもね。。
やっぱりビジョンなきイベントは続かなかった。
コンセプトが「丸井に奪われたお客を取り戻そう」という
後ろ向きなものだった上に
ニーズを無視して、ただグッズ販売とから騒ぎだけだったんだから
まあ、あたりまえなんですがね。
それに、
お地蔵さんに失礼やろ。
べつにメルヘンじゃないし。
なんやメルヘンて(怒)。
ま、結局勢いでやったことは火がつくのま早いが
消えるのも早い。
おのずと終息に向かう。
それでもかれこれ1年も続いたでしょうか。
結局、おじさんたちのアイデアとエネルギーも枯渇したらしく
徐々に2ヶ月に1回になり、やがて半年に1回になり、
そのうち何事もなかったかのようにフェイドアウト。
私が心底ほっとしたのは言うまでもありません。
で、痛感したこと。
立地は選べないんだな。。
どんなに駅から近くても、人通りが多くても、
まさかメルヘン地蔵祭りのような奇っ怪なイベントが
計画されておるなんて絶対わからないし。
でも、災い転じて福となる。
モノは考えようです。
なので私は開店直後からできるだけ
地元密着型に偏らないような集客を目指したのです。
近くの人がお店に来て日々のお花を買ってくれるのは
もちろんありがたいけど、
またいつこの商店街のおじさんたちのパワーが
変なベクトルで爆発するとも限らないから。
自分の力ではどうにもできない変化に見舞われることあります。
だから、どんな変化が起こっても引きずられることなく
自分の目指す店づくりが大切なんですよね。
渦中に居るとお先真っ暗に思えましたが
この、メルヘン地蔵祭りの騒ぎはいい学びとなりました。
まさにお地蔵さまのご利益かと~^^
「忙しくならずに利益を上げる!」
フラワー&スモールビジネス改善コンサルタント
パルテール*相嶋久美子
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