勇気ある転換*神棚の潜在ニーズでV字回復
ニッチ分野を極めると強いというのは定説ですが、そんな会社の話題を目にしました。
それは「神棚の里 静岡木工」という会社。
もともとはホームセンターなどで販売する神棚を作ったり、木工家具を作ったりしていた会社だったのですが、どうしても海外に生産工場を持っている会社との価格競争に巻き込まれ、利益は出ないけど続けるために生産しているという状態だったらしい。
利益は出ないけど続けるために生産を続けるって。。こういう会社や店は案外多いかもしれませんね。
で、この静岡木工の2代目社長が立ち上げた神棚に特化したオンラインショップが業績を伸ばし、2012年には神棚に特化した会社として「モダン神棚」というジャンルを確立しました。
昔はどの家庭にも神棚があって、神社でいただいたお札を祀ったりしたものでしたが今はあまり見ないですね。
しかし、日本人の潜在意識の中には神様を祀るという感覚が根強くあって、若い世代でも神棚を設置したいという人が多いとのこと。
でも、そのニーズはどこで知ったのでしょう。
それはネットショップを初めてからわかったそうです。
神棚の情報や、神社や御供の情報とともに自社開発の神棚を販売しているうちに、いろんなコメントや要望を聞くことができ、それを参考に改良を重ねて今の住宅事情やインテリアにも合うような神棚を販売したところヒットした。
そこから先の決断が今の強い会社になった原因なのですが、それは、神棚に特化したニッチ起業に転換したことでした。
言葉で書くと簡単な感じですが、これってものすごい決断だし大きな転換ですよね。
たとえ既存商品がうまくいっていないとしても、ものすごくニッチな分野だけに絞り込んで転換させるって、なかなかできることではありません。
でも、それをやったからこそ業績がV字回復して、神棚なら静岡木工といわれるほどの立ち位置を確立できたんですよね。
それに、ジャンルが絞られていることによって、関連商品や企画が立てやすいというのもメリットだと思います。
静岡木工は神棚だけでなく、御榊もサブスクで販売しています。
御榊は中国製が多くなっていますが、ここでは国産の本榊にこだわって定期的に配送。
値段だけあって国産榊の葉の勢いや日持ちの良さは別格だといいます。
他にも神社とコラボして、その神社の由来に合わせた神棚を作ったり、とのかく神棚関係のジャンルはすべておまかせあれという感じ。
この情報を読んだとき、これって小さい企業の王道だなと強く感じました。
勇気ある経営をしている会社の話って大好きです。
わたしもここから何か学べそう、というか、学びたいです^^