2017/02/20
売れる花屋になるために~ブランディングの必要性~
ブランディングが大切なわけ
正直な話、お店を持つことはそんなに大変なことではありません。
確かに資金が必要だったり、それなりに勉強しなくてはならなかったり、技術を身につけたりとやらねばならないこともたくさんありますが、起業して利益を出して継続していくことに比べたら、、、。
そう。
お店を出したらそこからがスタート。
売り上げを上げて利益を出してずっと続けていくためにはお客さまに選んでいただくことが重要になってきますが、選んでいただくためには同業者間で横並び状態だとかなり苦しい。
何も意図せずにいると結局価格競争でしか集客ができなくなる恐れも。
そこでブランディング。
店づくりの最も重要なポイントの一つ、ブランディングについてご案内します。
お客さまがあなたの店を選ぶ理由を知っていますか?
たまたま立ち寄ってくれたり、なんとなく通りすがりだったり、近くに来たついでだったり、、なんていう理由ではもう一度着てくれるかどうかまったく確信は持てません。
お店で必要なのは売れることです。
売れるためには買ってくれるお客さまが必要です。
そのお客さまがどうして自分の店で買ってくれるのかまたは買ってくれないのか、ここがわかっていないままなんとなく開店時間に店を開けて閉店時間に店を閉める毎日では、たぶん店を続けられないと思います。
なぜお客さまがこの店に来てくれているのか、そして買ってくれているのかをよく考えてみましょう。
直接伺ってもいいですね。
もしかしたら意外な答えが返ってくるかもしれません。
ハード*ブランディング
自分に置き換えてみてください。
たとえば靴を買おうと思ったときどこで買いますか?
普段履きの靴なら近くの流通店でどちらかというと値段の安さ重視で買っていませんか?
この場合、普段の靴=価格が安い=すぐ選ぶことができる=近所の流通店、という流れが自然に浮かびます。
普段の靴をデパートで試着しながら価格の高いおしゃれなものを一生懸命選んで買うという人がいないわけではないですが、一般的ではありませんね。
同じ靴を買うという行為でも、その靴の特長によって選ばれる店の形態が決まってくるのです。
この、販売方法や価格や商品の違いが広い意味でのブランディングと言えます。
花あれば、自宅買いの花はできるだけ近くて便利で買いやすい価格の店で買う方が多いのと同じです。
自宅でちょっと飾るためや仏様にお供えする花は、買い物ついでにぱっと買えたり帰りの駅の近くでさっと買えたりすると助かりますね。
このように立地や価格や利便性などハードな要因に左右されるものをハード*ブランディングとフラワービジネス研究会ではよんでいます。
ソフト*ブランディング
では、ソフト*ブランディングとは。
たとえばギフト中心の花屋をやっているとします。
自分の店はおしゃれでセンスがいいからお客さまが来てくれていると100%自信を持っていえますか?
もしかしたら、少し離れた別のギフト花屋も結構繁盛しているかもしれません。
お客さまから見れば花を売っていて花の品種やディスプレイに気を使っていて、ラッピングがおしゃれで感じがよかったら、どの花屋で買ってもまあいいや♪ということに。
そして、そんな店はギフトを中心に販売している花屋ならほとんど全部が当てはまる。
ということは、その条件以外に自分の店を選んでいただける何かがなければ結局一見さんばかりのお店となって、イベント企画も販売促進も広告掲載もどれも意図して行うことができなくなる。
ターゲットの内容とも重なるのですが、あなたの店に必ず来てくれるお客さまがたくさんいればいるほど計画も立てやすいしお客さまに働きかけもしやすいです。
リピーターを増やしてファン化するにはあなたの店でしか満足できない何かがなくてはなりません。
この、何かの部分がソフト*ブランディングということなのです。
二つのソフト*ブランディング
この店じゃなきゃと選ばれるための何かがソフト*ブランディングというものですが、2種類あります。
用途を絞ってサービスすることに徹するブランディング方法と、店や人のストーリーを魅力にしてファン化するブランディング方法とです。
用途別ブランディング
たとえば、バラだけを扱うバラ専門店。
バラしか置いていませんが、市場に出ないような珍しい種類のバラを置いてあったりバラモチーフの雑貨と一緒に販売していたりととにかくバラならここという店。
バラが好きな方へ贈るのならこの店に任せれば必ず満足していただけるはず。
また、和花ばかり扱う店。
一般的に花屋の花は洋花が中心ですが和花を好む方もたくさんいます。
和花が充実していて店づくりも和を意識した構えだとお店にいって選ぶのもまた楽しめますね。
さらに、男性だけをターゲットにした店も。
男性が花を買うのはまだ恥ずかしいという意識が一般的ですが、男性専門の花屋で男性スタッフが接客すれば花を買いやすくなるかもしれません。
最近では男性向けのフラワーアレンジ教室などもありますから男性オンリーで会員制にしてみるのも面白いかも。
ポイントは、テーマをできるだけ狭めること。
ひとつのテーマをできる限り掘り下げて店づくりをすることが成功のコツです。
ストーリーでつくるブランディング
一人ひとりが違う人間であるように店だって一軒一軒違う成り立ちを持っているはずです。
ストーリーでつくるブランディングは商品や専門性で区別していくのではなく、オーナーや経営者のパーソナリティやエピソードに特化したものです。
花屋になるまでの特異な経験だったり真似のできないパフォーマンスをしていたり、店としてというよりも個人として際立っていることが必要です。
たとえば一昔前ならパリの花屋で修行して帰国後店を開いたというストーリーがありました。
そういう経験をした人が少ないときは「パリで実力とセンスを磨いたフローリスト」という感じでうたうことができましたが今はちょっと弱い。
今ならもっと個人的な経験をうたって「この人しかいない」というストーリーをアピールしていくのもいいし、個人的な経験は共感を呼びやすいのでお客さまがファン化しやすいということもあります。
まとめ
*お客さまがあなたの店を選び理由こそがブランディング
*立地や価格や商品量などで選ばれるのはハード*ブランディング
*目に見えない部分で選んでいただける理由がソフト*ブランディング
*特化したサービスで売る用途別ブランディング
*個人的なストーリーでファンを増やすブランディングは誰も真似できない
「選んでいただくための際立つ何かがブランディングってやつ。同じ条件でどちらにするって時の目安ってやつだワン」
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