2017/02/20
生花店の7割の方がやってしまう3つの失敗と対策~利益を出したい花屋さんへ~
花屋さんになりたいと思ったきっかけ、覚えていますか?
花が好きだから、キレイだから、癒されるから、実家が花屋だから、植物関係の仕事をしたかったから、人に喜んでもらえる仕事をしたかったから、花をもらってうれしかったから、、などなどその理由は十人十色だと思います。
ただ、せっかく起業して花屋を始めても2,3年でたたんでしまうケースも少なくありませんし、10年以上営業している店だって、いつの間にかやめてしまっていたという話もよく耳にします。
そんな花屋をとりまく今を少しのぞいてみましょう。
花屋さんビジネスの問題点
花屋さんビジネスには3つの大きな問題点があります。
1.売り方を知らずに開店してしまう
2.商品のレバレッジが効かない
3.お客さままかせの受注スタイル
この3つの問題点を少し解説してみます。
1.売り方を知らずに開店してしまう
先述のとおり、花屋を開業するために必要な資金はほかの業種と比べるとはるかに少なくてすみます。
もちろん店舗デザインやイメージづくりにこだわって、集客力のある立地で開業するとしたら開店資金はかなりかかりますが。
極端な話、花とハサミがあればできちゃいます。
なので、花が好きでアレンジや花束をつくることができるという自信があるだけで、あるいは自分のセンスに自信があるというだけで開店してしまうケースが少なくありません。
でも、もし資金が潤沢にあっていい場所で開店できたとしても売り方を知らないまま花を売。
優良なリピーターがつくこともなく固定客といえるお客さまもなく、ただ店頭に来てくれる人に言われたものを言われるままに売っているだけ。。ではいずれ資金繰りがうまくいかず長くても数年後にはやめざるを得なくなるでしょう。
そう、開店するのは簡単ですが継続してしかも利益を出すとなると花が好きだから、センスがいいから、やりたいから、だけでは無理なんです。
花に限らず商品を買っていただくために必要な知識、ノウハウ、スキルは不可欠です。
今の時代の少ないパイを同業者で取り合っている現状をしっかりと見つめることができて、しかもそこを考え倒してて行動に移すことができる店になる必要があるといえます。
「花が好きではじめたけどお客さまに来てもらう術がわからないのよね。。」
「マーケティングとか一応勉強したけど自分の店にどう当てはめればいいのかがわからないよ」
2.商品のレバレッジが効かない
レバレッジとは、てこの原理ですが要するに少ない労力で最大の利益を上げることができるかどうかということです。
「えっ!そんなこと別に望んでないし」という人もいるかもしれませんが、これ結構大事なことなんです。
花の需要は一年を通してかなり増減しますね。
たとえば母の日などは1年間の売り上げの半分をその時期にたたき出しているという店もあります。
また、お盆やお彼岸など仏様の花を中心に販売している店は普段はほとんど売り上げがなくても年に6回ほどの山場に力を入れて営業しています。
というように、自店の売れる特徴をしっかり特化している店ならどこに力を入れて増員するかということが計算できるし準備もできます。
しかしほとんどの花屋さんは日々の販売に一喜一憂しながら一年中大体同じような人数で営業しているので、母の日や卒業式や敬老の日やクリスマスやお正月など注文が急激に増えるときにはにわかにアルバイトやパートを雇って普段の何倍も人件費をかけることに。
当然その時期は仕入れの量も増えるし資材も多くなる。
急ごしらえのヘルプ要員にしっかりとした教育や指導をする時間もなく、もしできたとしても教えることができる範囲は非常に限られてしまいます。
結果、ものすごく注文はきたけれどミスやトラブルも多くなり時間とお金とメンタルのロスが増え、計算したら利益がほとんど出ていないなんてことも。
これ、要するにレバレッジが効かないからなんです。
工業生産だったらたくさん生産すればするほど原価が安くなっていくわけですが、花の仕事は基本手作業ですから商品の価値と時間など手間の部分が数量に比例して大きくなっていくのです。
では、そんなレバレッジのきかない商品を上手に販売するために必要なことってなんでしょう。
それは、「売り上げと利益のゴールデンバランスを追及する」ことです。
「売り上げが上がってもそれ以上に経費がかかって忙しいだけの時があるね」
「にわかに手伝ってくれても教えなきゃならないから結局即戦力にはならないのよね」
3.お客さままかせの受注スタイル
お店を出そうと思った時ってキラキラした未来を思い描くはずですね。
誰だってそうだと思いますし、素敵な未来を思い描くからこそ起業して花屋をやろうと思うのは当たり前です。
そのうえで、オープンしてからしっかりと集客して新規からリピーター、そしてファン化するようイメージをつくり方法を考え現実的に行動できていれば必ずその店はずっと続けていくことができます。
しかし結構多いのが、店をつくってオープンしたら勝手にお客さまがどんどん来てくれるはず。。という根拠のない自信を持った経営者。
オープンしたてだったり、すぐに母の日など大きな行事があるときは集客に力を入れてなくても需要のほうが高まるのでとっても売れてる感があります。
でもそれは長くは続かない。
開店してひと月もたつと店の前を普段通る人たちはだんだん見慣れていくでしょうし、行事だって毎月大きなものがあるとは限らないし、秋・冬・春はなんとなく売れていても夏になるとバッタリ客足が遠のくし。
そう、これらはすべて結果的にお客さまがきてくれたという受動的な集客なんです。
それの何が問題かというと、受動的なお客さまはほかの店にとってもお客さまということなんです。
流動客というのでしょうか。
たまたま来てくれた人に何となく仕入れた花を売る、、というのではあまりにも心もとなくないですか。
それを解消するためには固定客、見込み客をしっかり把握する必要があります。
方法は3つ。
*年間スケジュール
*顧客管理
*商品構成
この3つに取り組めばいつ来るかわからないお客様のために花を仕入れるということがなくなるし、自店主導で売り上げの山をつくることができるようになるのです。
「花を置いておくだけじゃなく、計画的に能動的に集客することが大事なのね!」
「日々の作業におわれてついつい来店客の対応だけで終わってたけど改善点を見つけられそうだな」
まとめ
花屋ビジネスの3つの問題点を現実的に解消していけば利益の出る店になる。
1.売り方を知らずに開店してしまう
→感覚だけでなく売り方を学び理解して実践しよう
2.商品のレバレッジが効かない
→売り上げが上がっても利益が出ないなら現状を見直すべし
3.お客さままかせの受注スタイル
→受動的ではなく計画的に売り上げをつくっていこう
「時間やお金や気持ちを無駄にしないためにもしっかり学んで堅実に利益を上げていきたいもんだにゃ」
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