2017/02/204 Shares

売れる花屋になるために~開業資金はいくら必要?~

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何かを始めようとするときにまず必要なものが資金。

お店を始めるとなるとどうしてもまとまった額が必要になります。

何が必要でどのくらいの資金を準備すればいいのでしょうか。

花屋開業資金

花屋はほかの業種と比べて資金が少なくても始められるもののひとつです。

とはいえ、お店として起業するならば数々の準備しなくてはならないものがありますし、開店したらもうオッケーということはなく続けていくためには運転資金も必要です。

では、具体的にいつ、どんなものに、いくら、必要なのかを見ていきましょう。

店舗

どこに店を出したいかが決まったら、店舗を探します。

立地条件や店舗物件の築年数や周りの環境などによって価格の開きがありますが、現実的には月額の賃貸料をみて毎月その額が支払えるかどうかを検討しましょう。

家賃が5万円の店舗だったら年間60万円、家賃が10万円だったら年間120万円支払うことになります。

また、借りる際には保証金または敷金や不動産手数料などがかかりますので家賃の半年分くらいはまとめて必要になると思ったほうがいいです。

たとえば、月5万円の家賃なら保証金として30万円、月10万円の家賃なら保証金として60万円。

ほかにも事務手数料などがかかりますのでそれ以上の資金が店舗を借りるだけでも必要になってきます。

もちろん、物件によって条件は違いますのでもっと安い場合もあるしもっと高い場合もあります。

また、いいなと思った物件でも表示している金額でそのまま契約する前に、少し安くしてもらえるように打診したり保証金を4ヶ月にならないかと提案したりしてみましょう。

案外カンタンに値段を下げてくれる場合がありますので、不動産屋をきめたらまめに通ってコミュニケーションをとっておくと話がしやすくなります。

*毎月の家賃を重視すること
*家賃の6か月分以上は資金を用意する
*地域や物件によっていろいろ変わってくるので不動産業者によく話を聞くこと

内装

内装はお金をかけようと思えばいくらでもかけられる部分でもありますが、逆にかけないでおこうと思えばかなり出費を抑えられる部分でもあります。

店舗を借りる場合、たとえば居抜き(前の内装をそのまま使う)なら気になる部分を少し変えるかまたはそのままそっくり使用すればほとんど内装費用はかかりません。

スケルトン(何もない状態)で借りた場合は自分で照明や水場、床、壁などをしつらえなければなりませんので相応に費用がかかりますが自分のイメージどおりの店づくりをすることができます。

どちらを選ぶかは資金と好みですが、資金に余裕がない場合は内装はできるだけシンプルに価格を安くすることをオススメします。

なぜなら、花の仕事は水を多く使いますし花の葉っぱや茎などがどうしても床に落ちたりしますし、作業が多いため床を歩くことも多くどんなに気をつけていても傷がついたり汚れたりしがちなのです。

また、商品が花なので店舗内には花が多く飾られているはずですから内装がシンプルであってもそれほど気にならないのです。

スケルトンで10坪の店舗の内装をシンプルにした場合の金額の目安は約50万円。

これ以上だと資金的にしんどくなると思います。

器用な方ならホームセンターで材料を買って自分でクロスを張ったり床をしつらえたりもできると思いますし、もし、安くできるとしたらその分を什器に費やすと好みの雰囲気を演出しやすくなります。

*内装費用はピンからキリまで
*予算の中でできるだけ安くおさえることが肝心
*内装はシンプルにして什器にお金をかける

什器

というわけで什器ですが、こちらはしっかりとイメージに合ったものを選びましょう。

棚や家具、椅子、作業台、ラックなどなど店舗空間のかなりの面積を占めるため、イメージの統一感が大切です。

たとえば、カントリーっぽくしたい場合はパイン材など木製の什器を。

スタイリッシュにしたい場合は、アイアン製のものやモノトーンの色のものだったり。

エレガントな印象にしたい場合はヨーロピアンデザインのものを配置したり。

店のイメージづくりとして什器の存在はとても大きいのでここはしっかり選びましょう。

もちろん無理せず予算内で。

コツは、大き目のメインになる什器をひとつ妥協せずに選ぶこと。

ひとつだけしっかりと店のイメージを印象付ける大きなものがあると、あとはそれほど奮発しなくても印象さえ統一感があればかなり店全体のイメージが伝わりやすいのです。

*内装よりも什器が大切
*1点豪華主義でよい
*統一感が重要

資材

資材とは花束やアレンジを販売するために必要な花以外のものです。

たとえばラッピングペーパー類、吸水性スポンジ、梱包用の箱、セロハン、かご、リボン、などなど。

ギフト中心のお店ですと必ずそろえなくてはならない必須アイテムです。

花の組み合わせやデザインはもちろんですが、ラッピングのよしあしもギフトとなるとかなりお客さまの目線が厳しくなる。

通常資材屋さんから送られてくるカタログを見て注文することが多いですが、気をつけるべきことは資材業者の選び方です。

花屋と同じく資材業者もいろいろな得意分野を持っています。

たとえばラッピング専門だったりかご専門だったり輸入の器専門だったり、カジュアル系だったりエレガント系だったり、いろんなものを広く扱っていたり、品種は多いがトータルイメージは絞られているとか、さまざまです。

じゃあ、どうやって選べばいいのでしょう。

まだここにしよう!と決めていない場合はとりあえずめぼしい業者のカタログを取り寄せましょう。

または、年に数回開かれるギフトショーやフラワーエキスポなどに足を運ぶことができればじかに業者のブースでいろいろ見ることもできます。

最初はなかなか絞りきれないのが普通ですがいろいろ試しているうちに、自分の店のスタンダード資材というものが決まってきますので、ベースが決まればそれからはアクセント的にイベント用や新作を使ってみるといいと思います。

やってはいけないことは、最初からたくさんそろえすぎないこと。

ロットが大きくなると割安感がありますが少しくらい割高でも最小ロットでそろえることをオススメします。

金額は目安として5000円の花束をつくるとしたらラッピングやリボンなどの資材は10%以下に抑えたい。

花屋さんの中には、ラッピングやリボンも花材のひとつとして扱っている店もありますので自分の店の方向性によって判断するといいと思います。

*資材業者にもいろんなタイプがある
*資材費は商品の10%以下に抑えたい
*使う分だけの最小ロットで注文すること

花の仕入れは市場または仲卸で買い付けます。

どちらも市場に行って買う場合とネット注文で買う場合とがあります。

直接生産者から仕入れるなんてことも可能ですが、それだけですとかなり偏った品種のものしかそろえることができません。

市場で仕入れる場合は一般的に買参人登録が必要です。

こちらは市場によって条件が違いますので自身が取引をしようと思っている市場に直接問い合わせてみてください。

保証金がかかる場合が普通ですが金額は市場によって違います。

仲卸の場合は現金取引でしたら直接いつでも仕入れることができます。

仕入れ金額は、理想は受注した金額に応じて決めるとロスが最低限に抑えることができますが開店当初やまだリピーターがついていない時期はそうもいかない。

では、何を目安にするかというと予め立てている年間スケジュールを基にした月別予算です。

予算の立て方やスケジュールの立て方がわからない場合はこちらでアドバイスしています↓

「売れる花屋店舗改善講座」案内

今月は100万円の売り上げ予算なので花の仕入れは30万くらいにして、それを1回の仕入れ分に割ると週3回の仕入れだと2万~3万円だなと、そんな感じで。

金額は自分が目指す店の売り方、ブランディングにあわせて変化させればいいのです。

たとえば、ギフト中心の店だと花の種類そのものはもちろんイメージづくり費用など付加価値を付けるため仕入れ値を安く押さえることになり、そのかわり付加価値費用に費用を多くかけることになります。

また、ご自宅用の花を中心に販売する店だと資材やイメージにお金をかけるよりもその分たくさんの季節の花をいろいろそろえたほうがいいので、花の仕入れ額の割合は大きくなります。

店を始めてしばらくは、できるだけ直接市場へ行っていろんな花を見て直接仕入れることをオススメします。

今はネットでも仕入れることができますが、仕入れは花をそろえるというだけでなく市場の担当者やほかの花屋さんとのコミュニケーションも大切なことのひとつです。

花さえそろえば確かに自分の店で売るのですから問題はありませんが、もし何か急に必要な品種をそろえなければならなくなったときに誰にお願いしたらいいのかわからないというのはちょっと心細い。

良くも悪くもいろんな同業者とコミュニケーションをとることはプライスレスな財産になると思います。

*花の仕入れは予め年間スケジュールを立てて行う
*店の売り方にあわせた仕入れスタイルを
*市場に行って直接人に会おう

仕入れに行ったり配達をしたりと何かと必要なのが車です。

花をたくさん入れられるような業務用のワンボックスカーがオススメではありますが、乗用車でなければまあ、なんでもいいと思います。

乗用車だと目的が違うのでもしスタンドの配達が入ったときとかは受けることができません。

とはいえ、自分の店のスタイルとして「配達しない」というのであればまったく問題はありません。

要はスタイルに合わせて車を選び、スタイルに合わせて必要か必要でないかを決めればいいと思います。

車を持つとして考えると軽自動車の新車で約100万円前後ですのでこの辺を目安に資金の割合を考えるといいと思います。

資金調達

まとまった金額がすぐにそろえられれば問題はありませんが、自己資金ゼロという人も。

その場合は借り入れが必要になってきますが方法はいろいろです。

銀行の場合は出店する地域の信用金庫に相談してみると貸してくれるかもしれません。

また、商工会でも起業支援や開業資金の相談にのってくれるのでいろいろ相談してみることをオススメします。

もし、家族から借りることができるのでしたら必ず借用書を書いて月々の返済額をしっかり決めて実行しましょう。

自分で資金をためてからというのもありですが私は個人的に賛成していません。

なぜなら、まとまったお金をためるためには何年もかけなくてはならないし本当にやりたい起業であれば、やろうと思ったときにはじめるのがタイミングだと思うからです。

はじめから自分でこつこつ資金をためて数年後に開業することを目標にするならそれはいいと思います。

しかし、いろいろ修行してきたり勉強してきたり気持ちが盛り上がったりして「やろう!」と思ったときのエネルギーって結構侮れないものがあります。

その勢いで数百万円借りれちゃったりする事だってある話です。

あ、街金とかで借りるのは絶対やめましょうね。返せなくなりますから。

*資金はためるより借りよう
*タイミングを大事にしよう
*金融機関以外から借りた場合は必ず借用書を書いて月々返済すること

その他

個人で起業することを前提に述べてきましたが、法人として営業する場合は会社組織にする必要があります。

「株式会社」「合同会社」などがありますが、資金がなくても設立できるのが「合同会社」です。

合同会社の設立の仕方

また、法人にすると決算報告が必要になりますのでその場合は税理士を雇うことになります。

商工会に協力してもらったりして安くできる場合もありますが、時間と労力を考えると決算書は専門の税理士に依頼することをおすすめします。

税理士報酬は契約する税理士によって違いますのでいろいろ調べてみるといいでしょう。

税理士をさがす

合同会社にすると設立資金はほとんどかかりませんが、いずれにせよ税金は支払わなくてはなりませんので「法人税」「事業税」「市税」「都税」「消費税」などなど地域によって違ってきますがこれらのことも考えておかないと、払うことができなくなり事業を続けられなくなることも。

まとめ

*家賃は売り上げ見込みの10%以下に抑えたい

*運転資金は必ず用意しよう

*資材は割高でも小ロットでそろえる

*仕入れは計画的に

*機が熟したタイミングにお金がないときは借りる方法を考えよう

「自分のスタイルと照らし合わせて足したりひいたりして考えるといいニャ」neko01

 

 

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