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植物仲間インタビュー企画*広島編~「ひろしまね園芸福祉協会」進藤丈典さん~

「植物仲間インタビュー企画」は、植物をキーワードにさまざまな活動をされている方々に、ご自身の経験をお話いただくという内容です。
詳しくはこちら→「about植物仲間インタビュー企画」

去年参加した園芸療法に関するセミナーでの講演内容に感動して、ブログに内容を紹介したのがきっかけで進藤さんとご縁をいただくことになりました。

「花や緑によるQOL改善セミナーを花屋視点で考察~売ることだけではなく伝えることが大切~」

このインタビュー企画でもぜひその取り組みのお話を伺いたいと思っていたところ、トントントンと話が進んで7月に会いに行くことに。

進藤さんが理事を務める「ひろしまね園芸福祉協会」は日本園芸福祉普及協会のなかで広島県・島根県をまとめる立場にあり、講演会やシンポジウムを開催したり、花活(花によるQOL*クオリティオブライフ)に取り組んだりしています。

自分が花屋なので、商品としての植物にはなじんでいましたが、交流を目的とする植物の取り組みとはいったいどういうことなのか、興味津々でお話を伺いました。

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進藤さん

植物と人間の絆をめざして

会社を退職してから植物で地域に何か恩返しができないかと考えていた進藤さんは、「園芸福祉」という言葉に巡り会います。

いろいろ調べているうちに「野呂山学園」という障がい者施設で、植物による利用者の自立支援をおこなっているということを知り見学に。

そこで管理者の小田原さんに会い、植物が人に及ぼす影響や魅力について益々興味を持ち園芸療法士と園芸福祉士の資格をとったのです。

呉・椿プロジェクト発動

ひろしまね園芸福祉協会の活動をする前は大企業につとめていた進藤さん。
定年後のある日、庭に大きな椿があることに気づき家族に話したら、なんとお嬢さんが小さいときに植えたものでずっと庭で育ち続けていたとのこと。

2メートル以上に育った椿を見て、あらためて調べてみたらなんと椿は呉市の花。
もっと調べてみると椿には様々な利用価値があることがわかりました。

そこまでだったら誰でもありがちなことかもしれないのですが、呉市役所の公園緑地課に提案をし、市民参加を募り、グリーンヒル郷原という呉市の農業公園に毎年少しずつ挿し木して、合計1万本を指したことになるそうです。
挿し木は小学校や市民に何かの記念に贈呈していました。

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椿の記念植樹

呉市の花、椿は沢山自生しているのですが活用はされていませんでした。
そこで、進藤さんは椿で呉を元気にできないかと始めたのが「呉・椿プロジェクト」でした。

椿というと椿油がポピュラーですが、こちらは手搾り。

椿のみを拾って、中の種を取り出し、試行錯誤の上独自の方法で搾っています。
1キロの種から300ccのオイルしかとれない貴重なものなのです。

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椿オイル写真

椿の葉っぱで作った栞はいろんなイベントで出展するとすぐなくなってしまうほどの人気グッズ。
これもすべててづくり。

最近では毎年2月~3月には呉市中央図書館で150枚を市民の皆さんに差し上げたり、呉市の姉妹都市の米国ワシントン州のブレマトン市に留学する高校生に、この栞を一人3枚づつ米国でできた友人にプレゼントしてもらって国際交流にも使われています。

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花は観賞できるとして、実、葉、ときたらあとは木部。

何に利用できるかと考えた末、炭にしようということに。

野呂山学園の小田原さんとともに、ドラム缶で炭焼き場をつくります。
これも試行錯誤の末できたモノ。

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さて、それからこの椿の炭をなににいかすことができるかと考えたとき、そこはお酒の大好きな方々。
日本酒をこの椿の炭で濾過するというアイデアがひらめきました。

呉の特徴を椿で何か出せないかと考え、呉には有名な清酒があると思いつき、“椿と日本酒”で今まで呉になかった商品ができないかと、大きな酒造メーカーをはじめ、沢山の蔵元に行って提案をしましたがすべて却下。

あきらめかけていたところ、ひとつだけ、呉の蔵元「中野光次郎本店」さんの4代目中野光次郎さんがおもしろそうだと言ってくれ、椿の炭で最終的に濾過するアイディを出していただきました。

そこで、炭焼きをいろいろ勉強して最後に野呂山学園で燻炭を作るドラム缶の炭焼き器で椿も炭にできることがわかりました。
炭焼きは利用者さんや職員さんにお願いし、そしてできたのが「椿露(ちんろ)」。

大和ミュージアムなど呉の主要な施設で販売されていて、椿露の売り上げの一部は野呂山学園に還元されています。

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椿露

園芸福祉と園芸療法

呉・椿プロジェクトの他、園芸福祉と園芸療法の資格を生かした花活も。

そもそも私が東京で参加したセミナーは園芸福祉と園芸療法がテーマの講演会だったのです。
そのとき実際につくったのが誰にでもカンタンに美しくできるフラワーアレンジメントでした。

植物に触れ、楽しみながら仲間と作業することでコミュニケーションや脳の活性化も期待できるこの活動は、ひろしまね園芸福祉協会のメンバー他園芸福祉士が施設へ派遣され、講師として高齢者や障がい者の方々に多く楽しんでもらっています。

「花や緑によるQOL改善セミナーを花屋視点で考察~売ることだけではなく伝えることが大切~」

その講演会で「植物と人間の絆」という本が紹介されました。

この本はチャールズ・A・ルイス著を日本語に訳したもので、進藤さんも訳にかかわっている本なのです。

植物と人間の絆

植物と人間の絆

  • 作者:チャールズ・A・ルイス
  • 出版社:創森社
  • 発売日: 2014-06-24

園芸福祉、園芸療法はこの「植物と人間の絆」が原点となっていることがわかる。ということは、この本を読めば園芸福祉、園芸療法についてが理解できるということでもあります。

これからますます必要とされる分野ですし、本来の豊かな暮らしというものは無味乾燥な利便性ではなく植物と共に有機的な生活を積み重ねていくものかと。

私の花屋仲間の中にもこの活動に興味を持っている人がいます。
花屋としても販売だけに専念するのではなく、地域とのかかわりをもっと意識していけば新しい販路につながるかもしれないし、店をベースにした花活を広めていくことができるかもしれませんね。

「オススメ*「植物と人間の絆」~思った以上に植物ってすごい~」

インタビューを終えて

今回の広島取材旅行は、ホントに進藤さんがいなければ成り立たない企画でした。
心から感謝申し上げます。

2日間、超楽しかった。
そういえば、野呂山学園へ行く前にグリーンヒル郷原のハーブガーデンへ寄ったとき、ブルーベリー摘みをさせてもらったんです。

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ブルベーリー

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完全防備の相嶋

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収穫直後のブルーベリー実

ブルーベリー摘みなんてはじめてだったし、それを楽しめるようにと虫除けのグッズから長靴まですべてそろえて下さっていた心遣いに感動してしまいました。

炎天下の中、あちこち連れて行って下さいまして本当にありがとうございました^^

協会情報

「ひろしまね園芸福祉協会」
理事 進藤 丈典
園芸福祉士・園芸療法士

ひろしまね園芸福祉協会HP

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