今日のフラワーサプリ*お腹いっぱいに色々な美意識を吸収していることが必要である
(美意識について)「それぞれの世界の知識や勉強以外に、お腹いっぱいに色々な美意識を吸収していることが必要である」 by 花太郎
花太郎こと保坂桂一氏のことをなんだか思い出した。
市場が同じだったので「太郎ちゃん」と呼んで親しくさせていただいていました。
亡くなってからずいぶんなるのに何で思い出したのかな。。
で、前に彼が出版した本を懐かしく開いたらこの言葉があったので。
そのころは面白い人だなぁくらいにしか思っていなくて、いろんなエピソードも多く、詳しい人となりというよりも、太郎ちゃんのスタイル、花のチョイス、活動するステージなどがやけに華やかだったのが印象に残っていました。
再度読み直してみたら、そうか、あのスタイルの元にはかなりの美的感覚が蓄積されていたんだなと納得。
当時私はそういったことを話したり、分かち合ったりできる人は周りにいないと思い込んでいて、なぜなら、市場で出会うほとんどの花屋さんは売れるか売れないか、売れたか売れなかったか、の話しかしない人がほとんどだったから、だから太郎ちゃんも派手ではあるけどそんな感じなんだよね、と勝手に解釈してました。
そういえば、彼が入院した時、花を持ってきてほしいと言われて、リクエストがグロリオサ1ケース。
病室に行くと個室ではないのだが、ベッドのわきに真っ赤なグロリオサリリーを一気にいけた。
確かに彼を取り巻く空気感に、とってもよく似合ってて一つの世界が出来上がってました。
たくさんのエピソード、たまに思い出すたびに当時は気づいていなかったけど、これって宝物だったんだなと。
ま、あんまりくさいことを言うと笑われるのでこのくらいでいいかな。
太郎ちゃんの花は繊細かつダイナミック。
この本に代表的な作品が掲載されていますが、今見ても華やかでそれでいてセンシブルで、優雅。
生前にこんな感想を伝えることができていれば。。