顧客リスト活用法*セールスせずに相手に寄り添う
私の古くからの知り合いで、ほとんど100%常連客ばかりでかれこれ30年以上仕事を続けている人がいます。
新規のお客さんはここ数年いないんじゃないかな。
なのでコロナの状況下でも売り上げが半減したということはなく、多少は左右したそうですがほとんど変化はなかったそうです。
ネットで売ってるんじゃないの?
いえ、100%リアル商売です。
ではなぜ常連だけで30年以上売り上げを上げていけるのでしょうか。
本人に聞いてもあまりよくわからないらしく、具体的なことは聞けなかったのですが、長い付き合いの中でたびたび目にしてきたことは、とにかく一つ商品を送るだけでも必ず長い手紙を書いているということです。
しかも直筆なので便せん数枚書くとそれだけで数時間かかってしまうとのこと。
「それってすごいですね」というと「相手のことを想うと書かずにいられない」という返事が。
これ、商売の原点かも。
確かにかかる時間を考えると費用対効果はかなり悪いです。
でも、費用対効果ってどのタイミングで考えるかによって違ってきますよね。
1回だけの商品配送ということで思えば1万円を売り上げるのに数時間はちょっと要領が悪い。
でも、常連になり、月1万円買ってくれれば12万円の商品に対する費用対効果になります。
毎回手紙を時間かけて書くとしても、同じ相手に書く場合回数重ねるにしたがってそれほど時間も要さなくなるはず。
しかも買う側は嬉しいですよね。
このプライスレスな感情って強く残る。
すると何が起こるかというと、紹介です。
自分が利用して商品もいい、対応もいい、となると人に勧めたくなりますよね。
新規客を費用かけて集客しなくても、お客様が新しいお客様を呼んでくれるというわけです。
決して器用なタイプではないし、レスポンスが早いわけでもないし、普通に考えたら??みたいなところがあるにもかかわらずお客様は100%常連客。
つまり、お客様は自分に対してどのくらい目を向けてくれているか、気にかけられているか、ということがリピートの基準になっているというわけです。
他にも老舗旅館が、減少するお客さんに対して危機感を覚え、手紙を書いて現況や心遣いを伝えたところ、V字回復したという話も聞きます。
知人にしても老舗旅館にしても、手紙にセールス文言は一切入れていません。
ただ相手を気遣い、現状の状況や気遣いを素直に伝えただけなのです。
「売り込み」となると相手は警戒するしうるさいなと感じます。
しかし、気遣ってくれてるとか、今の状態を知らせてくれたりすることで、「売り込み」とは受け止めなくなる。
これ、「めんどくさい」と思うとできないことですが、ホントに現状を打破しようと思えば経費をかけずにできる一番の方法でもある。
ただ、ひとつ大切なことがあります。
それは
顧客リストの有無。
これがなければ手紙すら出せません。
社会の動向に左右されずに利益を確保する。
これが商売の目指すところというか、王道であります。
手紙だけでなく、メルマガやDMなど自分に合った方法はいろいろありますが、顧客リストがなければ何もできません。
セールスにならずに顧客に寄り添う。
顧客リストがあれば景気に左右されない常連商売が可能になります^^